1. はじめに

AIを試したい医療従事者にとって、最初の難関は「環境構築」です。Minicondaを使えば安全に環境を整えられますが、慣れるまではコマンドが多くて戸惑うこともあります。ここでは、環境を準備・管理する際によく使うCondaコマンドをまとめました。ターミナルに入力するだけで使えるので、手元に置いておくと安心です。

2. Condaのバージョン確認

conda --version

インストールが正しく行われたかを確認する基本コマンドです。バージョン番号が表示されれば成功です。

3. 仮想環境の作成

conda create -n 環境名 python=3.11

新しい仮想環境を作成します。環境名はわかりやすい名前に置き換えてください。Pythonのバージョンを指定しておくと安定します。

4. 仮想環境の有効化

conda activate 環境名

作成した環境に入ります。ターミナルの表示が(環境名)と変われば有効化されています。

5. 仮想環境の終了

conda deactivate

有効化した環境から抜けます。システム標準の状態に戻ります。

6. 仮想環境の一覧表示

conda env list

作成済みの仮想環境を確認できます。どの環境が存在しているかを把握するのに便利です。

7. 仮想環境の削除

conda remove -n 環境名 --all

不要になった環境を削除します。環境名を間違えないよう注意してください。

8. パッケージのインストール

conda install パッケージ名

指定したライブラリをインストールします。複数指定も可能です。例：

conda install pandas scikit-learn jupyter

9. パッケージの一覧確認

conda list

現在の環境にインストールされているライブラリを確認できます。バージョン確認にも便利です。

10. パッケージの削除

conda remove パッケージ名

不要になったライブラリを削除します。

11. 環境のエクスポート

conda env export > environment.yml

現在の環境をファイルに保存します。共同研究者に共有したり、別のPCで同じ環境を再現したりする際に役立ちます。

12. 環境の復元

conda env create -f environment.yml

保存したenvironment.ymlから同じ環境を再構築します。

13. さいごに

ここで紹介したコマンドを押さえておけば、Conda環境の基本操作には困らなくなります。小さな一歩を積み重ねることで、日常の臨床や研究でAIを活かす基盤が整っていきます。